公認会計士の松山君

インタビュー

今回インタビューさせて頂いたのは公認会計士の松山君です。社会人1年目のフレッシュマン!!

人物紹介

今回の主役「松山」君。本とサッカーが好きな鹿児島出身の公認会計士。真面目な青年という印象です。

インタビュアー「なべ」松山君とは2022年の12月ぐらいに知り合いました。今回はインタビューする日が突然決まったので見学者なしです!

目次

今回インタビューさせて頂いて個人的に驚いた所はいくつかありますが一つは「就活しなくても就職出来るんだ」っていう所です。大学生の進路って大学院に行くとか、就職するとか、起業するとかいくつかあると思いますが、就職の場合、就活は必須だと思ってたので「就活せずに就職する」っていう考えは自分の中になかった考えでした。

今はなんのお仕事されてますか?

会計事務所に所属してまして、公認会計士試験に合格した身なんですけど、まだ公認会計士としては名乗れない、会計士の卵的な立ち位置です。

公認会計士として働く事は出来るけど3年ぐらい働かないと公認会計士として登録は出来ないんです。なので、今会社を辞めたら会計士になれずに終わるかもしれない。

今の時点で個人で、フリーで仕事は出来ないっていう事ですかね?

出来ないですね。

公認会計士、仕事内容はどんなんですか?

主に会社の監査ですね。監査って言っても色んな監査があると思うんですけど、会計監査という、例えば売り上げが今年1億でしたっていうのを経営者が言っててもそれが本当かどうかっていうのは会社の内部の人しか知らないわけで、ちゃんと外部の目線から見て正しいですよっていうのを証明する業務が監査ですね。

それって義務っていう事ですか?監査を入れましょうっていうのは。

そうですね、大きい会社には義務が課されてて…

何か基準みたいなのがあるんですか?売上いくら以上は監査を入れましょう、みたいな。

あります。負債が200億以上か資本金5億以上。

負債の方でもカウントするんですね。

負債が200億以上あって存続してるっていう事は資産300億ぐらいあるっていう事なんで。

なるほど。そしたら、仕事がある日の1日のルーティン、スケジュールってどんな感じですか?

大体7時45分ぐらいに起きて8時に家出るんですけど、その15分の間で歯磨きやら着替えやら済ませて出来るだけ睡眠時間確保して、9時ぐらいに会社について、つい最近まで繁忙期だったので、そのまま会社に22時半ぐらいまで居て…それから帰って23時半か0時ぐらいになって、そっから何かご飯食べたりしてまた仕事して、結局寝るのは2時とか3時とか。

帰ってからも仕事するの?

はい。繁忙期のルーティンはそんな感じですね。会計士はみんなそうだと思います。ゴールデンウィークあたりの時期は。

因みにその、出社時間が9時ぐらいでしたっけ?出社してから最初の仕事って何ですか?メールチェックしたりとか?

メールチェック…あんまり9時の時点でメール来てる事も無いので、そうですね、何だろ?今日やるタスクを大体決めて…っていうのは電車の中でやってますし…

どういう仕事がありますか?書類整理的な作業とか監査する会社の情報収集とか?

そうですね、情報収集…、こういう資料が無いとこの数字証明出来ないので、こういう資料出して下さいっていうのを予め言っておいて、で、もらったら証明の作業に入るみたいな感じですね。なので、実際作業をする時間と、資料くださいってコミュニケーションとる時間と、あとは会計の勉強というか、調べながらやるみたいな時間が結構ありますね。大きく分けてその3つですかね。

それぞれめちゃくちゃ時間がかかる感じですか?朝9時に出社して夜22時まで会社に居るっていう事は。

そうですね。かかります。

整合性というか、正しいかどうかのチェックに時間かかる感じです?

正しいかどうかのチェックは時間かかりますね。2個の資料だけだと合わない時があって、3つぐらい資料を出してもらって、この数字とこの数字とこの数字を足し合わせて、この数字を引いたやつが会社の数値と合いますよ、みたいな。それ最初に言ってよみたいな事もあります。笑 割と探り探りなとこもあったりする。

因みに監査する会社は松山君は一社だけを担当してるの?

今一社だけなんですけど、今週で一旦終わって来週から別の監査先へ行きます。

基本的に抱えるのは一社?

いや、珍しいパターンだと思います。大きい会社だと多分一社なんですけど、他の同期とか何社か行ったり来たりするみたいで。

基本的な仕事は数字が正しいかどうかの確認?

そうですね…数字が正しいかどうかって言っても1円10円単位で正しいかとかまでやるのは無理ってなってて…

因みに監査先の会社が提出してくれる資料は1円単位で出してくれるんですか?

出してくれますね。エクセルとかに入ってて…色々端数のずれとかあるんですけど、それ以前にもっと大きな重要性っていうのを決めてて、金額の。例えば売り上げの10%とかなんですけど、今関わってる会社だと3億円ずれててもセーフなんですよ。

10%以内だから?

そうなんですよ。結局比率の問題で、財務諸表っていう全体を見たときに、3億円がたった1%だったら別にいいよってなるんですよ。

それは法的に良いですよってなってるっていうこと?

なってます。監査の基準で。効果的かつ効率的な監査をしてくださいって言われてます。効率も考えないといけない。3億円程度のミスを見に行ってる時間があったら300億ある売り上げの方を見に行ってくださいっていう。そっちを間違いなく証明してくださいっていうのがスタンスですね。

凄いですね。金銭感覚バグりそうですね。

バグりそうですよね。10円お釣りきて募金しようっていう感覚ですね、3億円は。3億円か、いいよっていう。

その整合性というか、合ってるかどうかって何かツールを使ってるんですか?それとも自分で見て確認する?

基本目で見るんですけど、資料を目で見て分かりやすくするためにエクセルとかでまとめて見やすくしてみたいな。

なるほど、今そこに入社してまだ1年経ってないんでしたっけ?

まだ全然経ってないですね。今年の1月からなんで4ヶ月くらい。

どうですか?慣れてきました?

繁忙期乗り越えてちょっと免疫がついたかなっていう感じですね。

色々と見えてきました?

色々と見えてきましたね。結局ゴールはここなのかっていう、1年間仕事していくうちの。

1月入社でしたっけ?

12月入社なんですけど、1月まで研修でした。

12月入社が普通?

いや、早いですね。11月に会計士の試験の結果が発表されるんですけど、基本どこの会計事務所も1月入社とか2月入社とかなんですよ。ウチ結構珍しくて、12月に入社してすぐ研修受けて、すぐ繁忙期入れるように。

じゃあ入社して1ヶ月研修してすぐ戦力として見なされる感じなんですか?もう大丈夫でしょ、みたいな?

そうですね、出来てるかどうか分からないですけど、まぁ問題なく繁忙期乗り越えたんで…

大きなミスもなく?

大きなミスもなく、こんな感じなのかなって。

同期は何人ぐらい居ますか?

同期は15人ぐらいですかね、同じ部署で金融部門だけで15人ぐらいですね。他も全部合わせたら130人ぐらい居るのかな。

そんな居るんですね。身近な同期でもう辞めた人とかは居ないですか?

身近な同期で辞めてる人は居ないですね。昨日も同期と3人で飲み行って、その同期は大学が一緒で学部も一緒だったんですけど、全く示し合わせずに同じ会社の同じ部門に来てたっていう。

その同期は入社する前まで面識なかったっていう事?

そうですね。入社して話したら同じ大学で同じ学部じゃんっていう。笑

それは良いですね。仲良くなれそう。笑 じゃあ仕事はまだ続きそうな感じですか?

そうですね、まだ続きそうな感じですね。来年あたりからちょっと雲行きが怪しくなってくる気がしますけど、どうなんだろうな。でも3年は働かないといけないんで、どうしたって。なので耐えるしか無いんですけど。

3年経ってちゃんと会計士として有資格者になってから改めてどうするかっていう感じなんですかね。因みに公認会計士ってそういう人が多いんですかね?最初に入った会社でまずは3年在籍してっていう。

そうですね、はい。で、結構3年過ぎたら辞めていく人も多くて、独立したり。

今の会社を辞めるっていう感じですかね?公認会計士は続けるけど次のステップに進む、みたいな。

はい。

松山君はまだ3年後とか考えてないですか?

全然考えて無いですね。

まぁ、そうですよね。まだ数ヶ月ですし。仕事は今の感じだと全然続けられそうですか?

続けられそうです。

性に合ってるなっていう感じ?

性に合ってる…かな?まぁ分かんないですけど。

会社の先輩とかは良い人ですか? 

先輩良い人ですね。

人間関係大事ですもんね。

そうですね、それは大きいですね。上司が嫌な人だと働くモチベーション無くなるんで。

上司や先輩は年齢どれくらい離れてますか?一番年齢が近い先輩とかは?

一番年齢が近い人は1年上なんですけど、その上が4年目で、その上が9年目、その上が14年目ぐらいですね。

結構バランス良いというか、割と一定間隔で離れてる感じなんですね。あと、ゴールデンウィークは休み無かったんでしたっけ?

無かったですね。

会計士はそういうものなんですっけ?

そういうもんです。もれなくそうです、多分。笑

それはどうしてですか?決算の時期?

決算が3月決算の会社だと4月20日ぐらいに向こうの決算が終わるので、そこから資料貰って、金額と都合してってやってたら大体5月の半ばぐらいになるので、5月の頭ぐらいに終わらせないとキツイなっていう。

じゃあ会計士やってる限りはゴールデンウィークは無しと。

はい。

まぁ、後でその分休みが取れるんですよね?

そうですね。

あと、4月入社とかも居ますか?

居ますね。

じゃあもう後輩が出来た感じですか?

一応同期っていう扱いになるんですよ。12月と4月は。

あ、なるほど。でもそうすると4月入社の新入社員とか、入ってすぐに繁忙期のゴールデンウィークっていうこと?

いや、多分それも1ヶ月ぐらい研修やって、繁忙期終わってからですかね。

就活をしたくなかった

どういう経緯で会計士になったのかの話を聞いていきますね。大学は大阪大学でしたっけ?

そうです。

大阪大学に入学した時は将来「こういう仕事に就きたい」とかありました?

全く決まって無かったですね。サッカーが好きでガンバ大阪の試合がすぐ観に行ける距離っていうだけで大阪大学に入ったんで、その馬鹿みたいな理由のため浪人して親に100万払わすっていう。

出身が鹿児島で、応援してるサッカーチームの為に大阪大学に進学したと。笑

親もサッカー好きで、まだそこに理解があったんで良かったですね。

インタビューした人は松山君で5人になるんですけど、サッカー好きっていう話が出たのは過去に2人居ますね。なので松山君で3人目。

そうなんですね。友達になれそう。

1人はオガタ君ですね。松山君も会った事ありますけど。

あ、言ってましたね!

あとはこの間インタビューした馬場さん(仮)も子供の時にサッカーやってたって言ってました。改めてサッカー人気ですね。松山君もサッカーは見るだけじゃなくてプレイもしてたんでしたっけ?

やってましたね。高校までやってて、大学はやってないですけど。

なるほど。そしたら大学の話に戻して、大阪大学に進学した理由はガンバ大阪目当てで…?

そうです。学部も適当に経済学部にしたんですけど特に理由も無く。なんならガンバ大阪を学びたい、みたいな感じですね。笑

進んだ学部が経済学部なんですね。理由無くって言いましたけど得意な学科、分野ではあったんですか?

いや…? 文学部、法学部、経済学部、人間科学部だったかな?っていうのを見た時に一番取っ付きやすそうだったのが経済学部だったんですね。

その4つの学部っていうのは大阪大学の…?

そうです。大阪大学の文系の学部ですね。

そのラインナップを見た時に経済学部が一番取っ付きやすかったっていう事ですか。

そうですね。たまたま経済学部を選んだんですけど、それがきっかけで公認会計士っていう職業を知ったので。

公認会計士を知ったのは大学に入学してからっていう事なんですね。

大学まで知らなかったですね。

大学でどういう切っ掛けで公認会計士を知ったんですか?

学校で公認会計士を紹介する講義があって、実際に会計士の人が来て喋ってくれて、それで公認会計士を知って、大学の生協にも案内が出てて、それ見て「これで良いか」ってなりましたね。

大学の講義で知ったんですね。公認会計士以外の資格とか仕事の講義とかは無かったんですか?

他はあったかな?分かんないですね。ちゃんとみんながいる教室でやってたのは公認会計士だけだったかな。

それは大学何年生の時ですか?

大学2年の途中ですね。

そのぐらいには将来どうしようかなって考えてました?

漠然と留学するか資格取るかって考えてて…就活は絶対向いてないって分かってたんで就活は選択肢から切ってましたね。

就活を選択肢から切るっていう発想があるんですね。就活をしないってどういう事ですか?

会計士の資格試験受かっても形だけの就活はあるんですけど、でもほぼ人手不足で間違いなくどこかには入れるっていう状態なんです。

なるほど、そういう進み方があるんですね。需要がある所の資格を取れば就活せずに就職出来ると。

就活はどこも「ウチ来てよ」っていう感じなんで。

公認会計士っていう仕事は常にそういう状態なんですか?

常にでは無いっぽいですね。最近また人手不足になってるみたいですけど、昔は7次面接とかまでやってた時期もあったらしくて。

それは結構昔ですか?

15年ぐらい前ですかね。まぁ、なので波はあるみたいです。

公認会計士を知った時に現状人手不足っていうのも知った感じですか?

そうですね、そこもわりと売りにしてる所があるんで、多分。

今までの話を聞いた印象だと松山君的には仕事内容って割と何でも良い感じ?

そうですね、なんでも良いですね。今以上にお金貰えるならいつでも転職しますし。笑

公認会計士になってる人ってそういう人が多いんですかね?

多いかもしれないですね。会計士目指してる人って結構さっぱりしてる人が多い気がします。

子供の頃から公認会計士に憧れて!みたいな人は…

いないですね。笑 もしかしたらサラブレッドで親が会計士とかだったらあるかもしれないですけど、そんな派手な仕事でも無いじゃないですか。弁護士みたいにTVで取り上げられるとか、ドラマの主人公になるとか無いので。

確かにそうですね。でも動かしてるお金はめちゃくちゃ大きいじゃないですか?

まぁ、そうですね。そう考えたら夢はあるかもしれないですね。地味ですけど。

因みに給料はどんな感じですか?先輩とか結構貰ってそうですか?

いや、上司になればなるほど見合ってないなって思いますね。

仕事量とのバランスが?

ですね、管理職になったら残業代が付かなくて固定なんですよ完全に。一個下の管理職じゃない人の方が給料高いんですよ、残業代付くんで。

その分、管理職の人はそんなに残業しなくても良い…っていうわけでもない?

全然、四六時中張り付いてます。なので割に合ってないと思いますね。逆に自分は今が一番割に合ってるというか、むしろ割に合ってないかもしれないですね。

松山君自身の給料?

はい。自分が提供出来てる価値の2〜3倍のお金を貰ってるかもしれないです。

先輩の仕事量とかと比べると?

そうですね。今の内にお金貯めておかないと将来痛い目見るなっていうのが目に見えてる感じですね。

上に行けば行くほど割に合わなさそうだなっていう所で独立の道を選んだりする人が多いんですかね?

それはあると思います。

それなら自分で会社作ったりフリーでやった方が良いっていう。

絶対そうだと思います。勿論、自分で始めるのも苦労は伴うと思いますけど。

公認会計士になる為の勉強時間ってどれくらいですか?

勉強時間は大体3500時間とかって言われてますね。

3500時間…

まぁ、それも平均…というか標準なんで、3500時間やったから受かるっていうわけでもないですし、逆に2000時間ぐらいで受かる人も居るでしょうし、あくまで目安です。

松山君が公認会計士を知ったのは大学2年の半ばとかでしたっけ?

それぐらいですね。

そうすると公認会計士の勉強も大学2年から始めたって事ですもんね。勉強期間は1年半?

いや、2年半ぐらいやってましたね。

2年半ですか。でも逆に言うと大学2年ぐらいの時に公認会計士を知って、それから勉強始めても遅くないっていう事ですもんね。

全然遅くないです。平均が今どんどん若くなって20代の人とか居るんですけど、30代とかで試験受ける人も居ますし。

資格の年齢制限とかは特には無いですかね?

無いと思いますね。

そしたらまた大学の話に戻りますが、大学時代はひたすら勉強してました?

ひたすら勉強…いや、勉強も割とのらりくらりやってたので、そんな勉強漬けって感じじゃなかったんですけど。

ガンバの試合観に行ったりとか?

全然行ってましたね。

ガンバの試合はどれくらいの頻度で行ってたんですか?

ガンバのスタジアムのボランティアやってたんですよ。そのボランティアやってたら試合も観れて、それで2週間に1回ぐらい行ってたかな。

ボランティアっていうのは公式で募集してるようなやつですか?

そうです。

じゃあ誰でも参加出来る感じ?

そうですね、誰でも参加出来ます。市民ボランティアみたいな。

ボランティアに参加してたのは大学何年生まで?

大学1年から2年までですね。2年からは勉強する為にボランティア辞めて、その後は2〜3ヶ月に1回ぐらい試合観に行ってました。

大学の時に松山君自身はサッカーしなかった?

してないです。見る専なので。笑 自分でプレーするとプロみたいに動けなさすぎてショック受けるんで。

そうなんですね。

大人なんで、理想と現実の区別はついてます。

松山君の勉強方法

では、もう少し遡って高校の時とかの話を。産まれてから高校卒業までは鹿児島でしたっけ?

そうです。

鹿児島の生活はこっち(東京)とは全然違いますか?

全然違いますね。

全然違いますか、どういう所が違いますか?

鹿児島はのろいですね、動きが。バスのダイヤとかからのろいですね。全然10分とか遅れたりします。

そうなんですね。ざっくりと西日本ってせっかちなイメージがありました。

全然そんなこと無いですよ。

大阪のイメージかな?

大阪と東京でも東京の人の方がせっかちだなってなりますよ。

そうなんですね。鹿児島かなりのんびりなんですね。

のんびりですね。時間の流れが明らかに違いますね、東京と比べると。1日の長さ多分3時間ぐらい違いますよ。

鹿児島に居た時はどういう遊びとかしてたんですか?

なにしてたかな?割と土日とかも部活してたんで、あんまり遊んだ記憶ないですね。近所の公園でサッカーしてたりとか。高校生ぐらいの時は何してたかな?カラオケとかもそんな行ってないですし。

バイトとかは?

してないですね。多分禁止だったし、みんな勉強してましたね。

通ってた学校は進学校ですか?

そうですね。

じゃあ高校の時は勉強ばっかり?

勉強か部活しかしてなかったですね。

高校で勉強してた時はどこの大学に進みたいっていうのは決まってました?

いや、特に決まって無かったですね。出来るだけ良い所行こうと思ってましたけど。

その時のモチベーションって…とにかく勉強するっていう?

宿題がそもそも膨大だったので。

ひたすら宿題をこなすっていう?

2年までは完全にそうでしたね、宿題やってテスト受けてっていう感じでしたね。で、3年になってどう

やって大学受験のモチベーション作っていこうかなってなった時にガンバしかないなって。別に勉強頑張るモチベーションとか無いし、他の要素を無理やり勉強にぶつけるしか無いなって思って。

なるほど…。

東京の大学を最初目指してたんですけど頑張れないから、ガンバ見たいから大阪の大学にするわって。

最初に東京の大学目指してたっていうのはどことかってあったんですか?

最初は一橋大学目指してたんですけど、でもその後どうするの?ってなって…

でも、3年の始まりの時点で大阪大学の受験に必要な科目を一個とってなかったんですよ。やばいどうしようってなって、そこで引き下がれなくて独学でやってたんですよ。社会の倫理政治経済とってなくて地理選択だったんで、地理の授業受けながら教科書で隠して政治経済の勉強して、みたいな。途中で先生にバレて、先生公認で勉強してました。笑

授業中に?

授業中に。

とにかく勉強して良い大学に進んで、そこから先の事はまたその時に考えるっていうのは松山君の世代とかがそういう感じなんですかね?

世代というか進学校なので勉強をやってた人達が集まってて、勉強しておけば何とかなるっていう価値観の人達が集まって、こういう考え方に繋がってるんだろうなって思いますね。全然、勉強とは違うベクトルに目標立てて、その目標の為に必死に努力するぞっていう人はいると思うんですけど、世代通して。それこそサッカー選手になる為に頑張ってる人も居るだろうし。

松山君が居た環境が結構勉強に力を入れてる人が多かった感じですかね。

そうですね、環境が…周りの人達がやってたらやるんで、勉強も。その点会計士がしんどかったのは他の大学生が9割ぐらい就職してる中で自分だけ勉強してないといけなかった。

勉強自体は子供の頃から好きだったんですか?

小学生ぐらいの時に突然漢字検定を受けてみたくなって、受けたら受かっちゃって、これは楽しいかもしれないって思って、ちょっと勉強好きになってっていう感じですかね。運動とかで勝負出来る器じゃないっていうのは分かってたんで、小学生の時点で。笑

なるほど。勉強は頑張った分報われたんですね。

才能なくても勉強すれば何とかなるでしょって。

それで勉強に対して前向きに取り組めるようになったんですかね。

そうですね。あと親の教育方針もあるかもしれないですね。親が両方とも教師なんで、何もしないならせめて勉強ぐらいはしとけ、みたいな感じの言い方をされるので。

勉強に対しては結構厳しめだったんですか。

厳しめでしたね。

自分が子供の時は勉強をする意味が分からなかったんですけど、子供の時にちゃんと勉強してる人は大人になってから強いなって最近になって思いますね。

勉強…学問を知ってるっていう意味で強いっていうのもありますけど、コツコツやるべき事を続けてやっていくっていうのが社会の基本としてあるのかなって思ってるので、そういう基礎的な力が身についてるのかなって思います。

自分の話で言うと、大人になってから新しい事…仕事で使えそうなツールとか知識とかを覚えようと思っても子供の時に一切勉強をしてこなかったので勉強の仕方が分からないんですよね。今だと時代的に検索すれば動画とか色々情報が出てくるので、それ見て覚えようとするんですけど、ちゃんと頭に入って来なかったりして…なのでノートに書いてみようかなって思うんですけどノートの書き方が分からなくて、重要そうな単語とかメモしてみたりするんですけど、ちゃんと頭に入ってない感じもしたりで。

その辺は子供の時にちゃんと勉強してた人は自分なりの勉強方法が確立されてるのかなと。で、その能力って大人になるとめちゃくちゃ大事だなって思いますね。

でも、そんなに自分の中でやり方が定まってるわけじゃなくて、何回か試行錯誤してペンキ塗るみたいなイメージなんですよ。最初塗ってるとめっちゃムラがあるじゃないですか。で、何回か塗り重ねるじゃないですか。そうすると綺麗な色になってくるというか、そんな感じで何回も何回も触れて、気が付いたら勝手に歯磨きが出来るようになってたみたいなもんで、パッと浮かんでくるようになるみたいな。

1回見たり読んだりして大まかに理解して、それを何回も繰り返して、同じ所を読んだり書き写したりして理解を深めて自分の中に定着させるっていうのをひたすらやってるっていう事ですか?

そうですね。結局地道な作業ですね。

自分はそんな風に同じ所を読んだり書いたりっていうのが苦痛なんですけど…

苦痛ですね。それはみんな苦痛です。笑

でも松山君みたいに学生の時にちゃんと勉強してた人はそうやって繰り返し同じ所を勉強して記憶を定着させる必要があるっていうのも理解してるから出来るんでしょうね。

かもしれないですね。あと、意外と3回目が一番面白かったりするんですよね。なんか繋がってきたりして。2回目までは、まだ30ページしか終わってないのかよ、みたいな感じだったりするんですけど3回目になると、こういう事だったんだ、みたいな。こことここ繋がってたんだ、みたいなのが見え始めたりして。ただ、3回とかだと忘れたりするんで1ヶ月後とかにまた見たりしないといけないんですけど。

なるほどなー。やっぱりちゃんと勉強しないとって思いました。笑

会計士って一生勉強ですね。法律って一年で変わったりするんで。

そんな変わるんですか?

そうなんですよ。結構変わってるんですよね。

法律なんてそんなしょっちゅう変わるイメージ無いですけどね。

法律とか基準って結構変わるんですよね。税法とかほぼ毎年変わってますね、確か。

じゃあ去年はこれでOKだったけど今年はダメだったとかもあるって事ですか?

ありますね。根幹的な部分はそんな変わらないんですけど…法律が出来るたびにみんな税金を納めなくて良い方法を考え始めて…イタチゴッコなんですよね。笑

なるほど。笑 確かに税金関係の法律は変わってるイメージありますね。そうすると常に勉強なんですね…ただ、そこら辺の知識ってデータベース作っちゃえば良いんじゃないかなって思っちゃうんですよね。自分の頭の中に入れなくても、そういう一覧とかツールとかあれば簡略化出来るんじゃないかなって…すでにあるのかもしれないけど。

そうですね。その辺は今の会計士の課題的な所でもあって、基準とかは経理部の人でも調べれば分かるんで、会計士の人にアドバイスを求める必要もないんじゃないかなって。会計士がどこで価値を発揮していけるのか、みたいな議論を結構されてるっぽいですね。

そうなんですね。なんとなくですけどAIの普及で一気に変わりそうな業界な感じがしますね。

多分、橋渡し的な世代になっていくと思いますね、僕らの世代が。ITに詳しくないとキツいよって言われてます。

まぁ、会計士の仕事自体が無くなったりはしないと思いますけど。会社の数って沢山ありますし、基本は人とのやり取りですし。

経済学部に公認会計士の講義は無い

そしたら話飛んで、鹿児島の話の続きを。鹿児島で、なんでガンバ大阪が好きになったんですか?

当時ガンバが強かったんですよね。で、ミーハーなんで強いチーム良いなってなって、あと当時鹿児島に所縁のある選手も結構多くてガンバに。っていう感じでガンバ好きになりましたね。

因みに鹿児島にもサッカーチームってありますよね?

あります。ただ、今はありますけど当時はなくて。

あ、そうなんですね。なるほど。で、当時強かったガンバ大阪と。

まぁ、今となっては最下位なんでガンバ。

順位は下がったけど今も好きなチーム?

好きですね。毎試合絶望させられるんですけど。

やっぱ好きなチームが活躍してないと、ちょっと…

まぁでもそう簡単に切り捨てられない。

そういうものですよね。小さい頃に好きになったモノって。

僕を大学生にしてくれたクラブなんで。勝手な言い方をさせてもらうと。笑

サッカーを好きになった時にもし北海道のチームとかが強かったら北海道に行ってたかもしれない?

行ってたかもしれないですね。コンサドーレ札幌が強かったら北海道大学に行ってたかもしれないですね。

なるほど。笑

そう考えると偶然の積み重ねですね。

因みに勉強漬けみたいになったのっていつぐらい?漢字検定受けた時ぐらい?

その時も勉強漬けっていう感じではなかったですね。高校受験の時ぐらいですかね?高校受験結構しんどくて、最初E判定ぐらいだったんですけど、最終的に何とか受かって。

高校受験っていう事は中学生ぐらいの時から?

中学の時。勉強ってこんなにしんどいんだっていうのを知った。中二ぐらいの時は2つぐらい下の高校を受けようと思ってて、中三になってやるからにはもっと上行こうと思って。

それは自主的に?

自主的だったのかな?両方あったかもしれないですね。親に言われたからもあったかもしれないですし。あんま記憶ないですけど。

さらに遡って、小学生とか子供の頃の夢ってありましたか?

経営者とかって言ってた気がしますね。

なかなか小学生で経営者って言わないですよね。笑

サッカー選手になれない事はもう分かってたんで。

見切り早いですね。周りで経営者って言ってる人って居なかったんじゃないですか?

居なかったですね、周りに。経営者を舐めてたんでしょうね。笑

まぁ、経営者とか分かんないですよね。因みに小学生の時に公認会計士っていう仕事を知ってたとしたらなりたいと思ってました?

いや、思ってないと思いますよ。公認会計士とかめちゃめちゃつまんなそうじゃないですか。

公認会計士って年齢制限とか無いんでしたっけ?その気になれば小学生でも取れる?

年齢制限は無い…どうだったかな?最年少は確か18とか19歳なんですよ。高校卒業しないと取れないのかな?どうなんだろ?高校卒業して、とかは聞きますけど高校在学中にっていう話は聞かないかな。

資格試験を受ける為にこれを履修してないとダメみたいなのは無さそうなんですかね?

無いと思いますけど…でも何かあったかもしれないですね、大学で経済学を学んでるとか経営学を学んでるとか、あと簿記何級を持ってるとか、何か色々細かいのあった気もしますね。

因みに、公認会計士を勉強するとしたらどういうとこから入れば良いですかね?とっかかりというか。

絶対簿記ですね、それは。

簿記の知識が結構応用効くんですか?

会計の全ての根源なので、簿記が。

簿記なら高校生でも取れそうですね。

取れると思いますね。商業高校とか入ってたら簿記とか取らされると思うんで簿記2級とか取ったらそのままいきなり会計士目指すとか全然ありだと思いますね。大学行かずに専門学校行って。

専門学校とかあるんですね。

ありますね。僕も大学行きながら通ってたんで、専門学校みたいな所に。基本みんな行ってて、独学で受けてる人はほぼ居ないですね。

そうなんですね。てっきり大学の経済とかの授業、講義で勉強してたのかなって思ってました。

じゃないですね。専門学校行ってカリキュラムがあるんでそのカリキュラム通りに進めてっていう感じですね。

じゃあ大学で公認会計士の授業や講義は無いんですか?

ない…ある所もあるかもしれないですけど…

基本的に一般的な経済学部では無い?

無いと思いますね。簿記の講義とかはあると思いますけど経営学の講義とか。会計士の受験専門講義とか無いイメージですね。私立とかに行けばあるのかもしれないですけど。

じゃあ公認会計士になる為の最短ルートでいうと商業高校に進学して…

商業高校…本当に会計士になる事を考えたら商業高校でめっちゃ簿記勉強して…いや、どうかな?数学とかも使ったりするんで、ある程度色んな分野の基礎知識は無いとキツい所もあるんで、で、簿記2級とか頑張れば2〜3ヶ月で取れたりするんで3年間費やさなくても良い気はしますね。

簿記を学ぶためにわざわざ商業高校に行かなくても良いって事ですか。

そんな気がしますね。それより勉強に対する耐性を身に付ける方が大事かもしれないですね、もしからしたら。まぁ、全然いつ始めても遅くないですね。僕も簿記を全く知らない状態から始めていきなり会計士の勉強始めたので。

じゃあ松山君は簿記は取ってない?

取ってないです。

なるほど。まず大学で公認会計士の講義が無いっていうのが驚きでしたね。松山君の経緯的に大学で公認会計士の講義があるんだって勝手に思ってました。笑

確かに。笑 大学で公認会計士の紹介はするのに講義はしないんだっていう。

そうすると、大学の経済学の講義ってどんな内容なんですか?

政治の目線から見たお金の動かし方とか、経営経済学科なんで、経営の話もあったりするんですけど、メインは経済学でした。

マクロとかミクロとかでしたっけ?

そうですね。

いつもあれどっちがどっちか分からなくなるんですけどね。マクロ視点がどっちとか…

マクロが大きい方ですね。笑

そういう講義受けると経済指標とか読み取れるようになるんですかね?GDPとか。

そうですね。まぁ、でも会計士の勉強しかしなかったんで、経済学の内容はほぼ残ってないですね。

因みにですが、その経済学を勉強していった場合の就職先ってどういう所になるんですか?

銀行とか多いんじゃないですか?あと普通に一般の会社に就職したり、経済学は会社に進む上では強いと思いますね。会社員になる道としては。

なるほど。経理とか?

いきなり経理とかはあまり無いかな?保険とか銀行…

金融関係とか?

金融関係多いと思いますね。あと優秀な人達は商社とか。

その辺りが経済学部の就職先なんですね、なるほど。ただ、松山君の場合はそういう就職先に就活するより資格一発で行くほうが良いってなったわけですね。…なんか話聞いてると公認会計士より普通に就職する方が難易度的に低い気がするんですけど。笑

どうなんですかね、人による…価値観によると思いますけど。

まぁそうですよね。

もっと楽だと思ってたんで、公認会計士の試験。全然そんなこと無くてしんどかったんですけど。

やっぱしんどいんですね。今も試験受けてるんでしたっけ?

そうですね、3年後にもう一回受けなきゃいけなくて。

なんか年に何回か試験を受けるって言ってませんでしたっけ?

それは…細かい試験。

それも公認会計士絡みの?

そうですね。なんか定期テストみたいなのがあって…試験の合格と3年働くっていうのを同時に満たさなきゃいけなくて、その試験の為に細かく枝分かれした試験を受けてるっていう感じですね。その枝分かれした試験を受けないと、3年後の試験も受けれないんで。

その3年後の本試験というか、それが終わったらもう試験は無くなるんですか?

全く無いですね。ようやく解放されます。

その後に資格の更新する時とかは?

研修とかを受けさせられるのかな?

3年後の試験までに受ける枝分かれした試験はどれくらいの頻度であるんですか?

今までが結構多かったんですけど、2週間に1回だったり、今からは1ヶ月に1回とか2ヶ月に1回とか。

そのペースが3年続くんですか?

いや、1年目が一番多いですね。2年目から減っていって、3年目は殆ど無いですね。

試験内容は大学の時に受けた内容と同じ感じ?

いや、もっと専門的ですね。

公認会計士大変ですね。

そうですね、働きながら勉強するんでいかに効率的に、いかに短時間で覚えるかっていうのを改めて考えさせられますね。

大学の時の勉強とはまた違う?

いかにサボりながらやるかみたいな。

実務の方をやりながら隙間時間を作って…

休む時は休みたいし。

将来が不安な人は公認会計士の資格を取ろう

なるほどですね。そしたらひとまず色々聞けたので…

本の話いきますか?

そうですね、あと何かあるかな?結構いつも見学で来てくれる子が居て、松山君と同い年ぐらいかな?今年社会人2年目の子なんですけど、その子がたまに突拍子も無い質問をする時があるんですよ。

良いですね。

前回のインタビューの時とかは今の日本についてどう思いますか?っていうような質問してたり。多分、気持ち的に漠然とした不安があってそういう質問が出たと思うんですけど、今の仕事で良いのかなって考えたり、将来がどうなってるか分からない、みたいな。その辺、松山君は今の仕事である程度安定した収入があって、順調に昇給もしていくと思うんですけど、多くの人は何となくで就職して、そういう漠然とした不安って抱えてるのかなって思うんですよね。

難しいですね。ポジショントークでの世界でしか無いと思いますけど、どうなんですかね。

松山君は今時点で不安とか無さそうですよね。

不安は無いかな…でも、勉強してた時はめっちゃ不安でしたね。もし落ちたらどうするんだろって。

試験落ちたらまた1年後ですもんね。そこを乗り越えての今っていう事ですもんね。

そうですね。

朝早くから遅くまで仕事で拘束時間は長いけど、生活に困らないぐらいの収入は全然あるし、来年、再来年とかも給料は増えていくだろうっていう仕事ですもんね。

そうですね。やっぱ就活したく無かったっていうのと、それなりの収入を得て安定した生活をしたかったっていうのがあったので、その為に大学生活を捧げるっていうリスクは伴いますけど、結果的にそこで頑張って良かったなって思いますね。

大学の時にそれを見越したというか、大学の時に遊んでテキトーな所で就職するリスクの方が高いなというか…

まぁ、どっちもありますけどね。大学の時しか遊べないんで、その内に遊んどかないと遊ぶチャンスを逃す事になりますし、ただ将来お金無いと遊べないんで。

そうですね。

難しいですよね。

その両立は…だから金持ちの所に産まれるしか無いですよね。

残酷ですね。その結論はちょっと残酷過ぎますね。笑

まぁ、でも漠然とした不安は何かしないと解決しないですもんね。仕事辞めて会計士の勉強始めるとか。より不安になりますけど、どっかで何かしないと変わらないんで。

それはそうですね。もし今の生活に不安があるとしたら、その延長線上はずっと不安が付き纏いますからね。

まぁ、不安は何やってても襲ってくると思うんで、この仕事やってても将来は不安がいくらでも付き纏ってくると思うんで、上手くやり過ごすっていうのも一手だと思いますよ。良い感じの趣味を見つけてストレス解消するとか。

良い感じの趣味を見つけて不安を紛らわすと。

何か日常に幸せを見つけ出して下さいと。それが出来ないなら会計士を目指しましょう。笑

会計士になったら金銭的な不安はひとまず解消されると。笑 3000時間勉強か…。

本気出したら1年…1年半で受かると思うんで、1年半本気でやる覚悟あれば全然。

確かにね、その1年半を使う事によってその後の50年、60年が安心するって考えると全然良い投資というか、価値ありますね。じゃあ今10代、20代で将来不安だっていう人は会計士を目指しましょうと。笑

今すぐですね。

本の紹介「母性」

じゃあ最後に本の紹介を…湊かなえの?

湊かなえ大先生の「母性」という本を。

家族の話で、基本的に女性の視点からしか描かれないんですよ。母と娘の関係が描かれてて、お母さん側の目線と娘側の目線と交互に回想的な感じで書かれてて、男から読む女性目線の心情描写って結構新鮮だったりするんですよ。女性ってこんな事考えてるんだって、本当にそんな事考えてるか分かんないですけど。

あらすじ、ストーリーはどういう内容ですか?

どこかで娘が自殺した、みたいなニュースが流れて来て、それを主人公の娘の人が見る所から始まるんですけど、そこから回想が始まっていって。

主人公の娘?娘が自殺して亡くなった?

娘と母が主人公なんですけど、母親は神父様に自分の回想を語りかけてるんですよ、ずっと。で、娘の方はどっかの娘が自殺したっていう事件を見て、自分の過去を…

どっかの娘って、自殺した娘っていうのはその親子とは関係ない?

関係ないです。

あ、なるほど。

で、そのニュースを見て自分の過去を思い出しながら回想するっていう世界線に進んでいくんですけど、母親と娘の関係についてですね。

ウチが男兄弟だけなので母と娘っていう関係を身近で見たことがないので、そういう点でも結構新鮮でしたし、ミステリー的な要素も一応あるんですけど、そういうトリックとか事件的な描写の面は薄くて家族の間の微妙な距離感とか心情描写とかそういう所の表現が自分にとっては新鮮で、新鮮な割に結構スッと入って来て自分もこういう考えの時あるわ、子供の時にこう思った時あるわ、みたいなのが結構あったりして、将来家庭を築く上でこういう事を肝に命じないといけないというのが、浮かんできたというか、割と何回でも読みたくなる。

いつ発売された作品ですか?結構前ですか?

そんな前じゃなかったと思いますね、2010年代だった気がします。でも時代背景は結構昔の感じです。

読んだのはいつぐらいですか?

読んだのは会計士の勉強してた時なんですよ。小説はあんまり2回読んだりしないんですけど、これは2回読みましたね。

基本的なストーリーは親子2人の話?

そうですね、親子とは、家庭とは、みたいな所をグサグサ突いてくる、結構刺激的な描写もあったりする…刺激的な心理描写ですね。人が実際殺し合うとかはないですけど。結構エグい、グサグサくるんですけど最後はある程度救いがあるような終わり方で。

なるほど。まぁ、湊かなえはエグいイメージはありますね。

ありますよね。重い気持ちにはなりますけど、その分真剣に考えられるというか。こうならない為にはどうしようっていうのを考えさせられる。

じゃあ将来奥さんとか子供が出来た時にも読ませて…

読ませたいですね。物心ついたら読ませたいですね。一家のバイブルとして。代々受け継ぎたいぐらいの。

物心ついたぐらいの年頃で耐えられる内容なの?笑

耐えられないかもしれない。意味分かんないと思いますけど、多分。中学生とかで読んでも意味分かんないと思いますけど、後々分かる時が来るんじゃないかと。

じゃあ、とりあえず奥さんに。

そうですね、とりあえず彼女に読ませたいですね。

バイブルとして。

バイブルとして、これ絶対読んでくれって。

反面教師的な内容?

反面教師的な内容ですね、完全に。まぁ、その失敗があったから今の結論に辿り着いたっていうのがあるんだと思いますけど。逆に女性が読んだらどういう感想になるかっていうのも気になりますし。

確かにね。

こんなの無いよ、とかいう感想かもしれないですし、こんな事思ったこと無いしっていう。

逆にめっちゃ共感するかもしれない。自分は母性を読んでないので具体的にどういう内容なのか分からないですが、今聞いた感じだとその内容に共感した人はちょっとどうなんだろっていう感じなのかなって思ってますが。笑

割と母親が毒親なんですよね。毒親になったのは母親が元々そういう性格だったわけではなくて、色々家族絡みの問題があって、仕方なく毒親になったというか、毒に染まらざるをえなかった感じなんですけど。

なるほど、そういう感じなんですね。

やるせないですよね。

そうですね…そうなると、娘さんがどうなっていくのか気になりなすね。

ではインタビュー以上です。長々とありがとうございました。

ありがとうございました。